1-スポーツスタータンク
2-リジッドバー加工
3-スプリンガー・3インチカット
4-5インチライザー
5-スーパーバーハンドル
6-5インチ・フラットフェンダー
7-ONE OFF・シッシバー
8-フォードタイプ・ストップランプ
9-ONE OFF・ソロシート
10-ONE OFF・ショットガンマフラー
11-ミッド・コントロールステップ
12-ガンメタリックペイント



今回紹介するCOOLなチョッパーは、もうこれ以上高年式なモノはないという最終EVOモーター1999年型のスプリンガーソフテイルをベースにしたものです。オーナーが新車で購入、ほぼノーマルの状態で乗っていた車両に大幅に手を加えました。年々塗装やメッキの質が向上しているハーレーですので世紀末に生産されたこのソフテイルも低年式のEVOと比べると耐久性やペイントのクォリティには雲泥の差があります。古くなっても見栄えのする旧車と違いアルミシリンダーエンジンは美しくなければなりません。
三流ショップ・シックスモーターサイクルではこのような質の高いベース車両を切った貼ったするのはとても恐れ多いことなのですが、その思いも一緒にバッサリとチョップさえすれば、ベース車としてこんなに魅力的な素材はありません。その細部に至るまでメッキの照り映える美しさと漆黒のペイントのコントラストを活かすべく、なるだけ虚飾を廃しスタイル的にも低く構えた機械的な力強さを感じさせるカスタムプランを練りました。具体的には、それぞれのパーツが個性的でありすぎるがゆえに基となるコンセプトがボケてしまうのを防ぐため、なるべくシンプルな車体構成で全体のシルエットを重点的に表現することに力を注ぎました。
その努力の結果、誕生したのがスタンダードなスタイルながら、無機的でその内部に100年に及ぶ歴史からなる神秘的パワーを秘めたマシン。真夜中の大都会の幻影を美しい車体にコラージュさせてハイウェイを突き進む反逆のアーバン・モンスター。
ただ残念なことはオーナーは和歌山県在住でこのチョッパーもそこに在るという現実なんですけどね。もちろん和歌山は良いところなのは知っていますよ。温泉もたくさんあればミカンの産地でも有名。でもね…やはりコンセプトから間違っていたかなぁ。



無加工のスポーツスタータンクは最近はあまり見ない渋いガンメタリック単色でペイント。ソリッドなカラーと車体各所のブラックとメッキが金属的なインパクトをより強めていますね。 余白 ハンドル廻りはいつもの組み合せより、低く構えたスタイルにして攻撃的なポジションを演出。もちろんスイッチ類は小型化、常に視界に入る部分だけに隙のない仕上がりになっています。



高年式ゆえ、メッキが光り輝き深いブラックとの組み合せが美しいEVOモーター。旧車ではサマにならない近代設計エンジンならではの見所であります。今回、中身には手を付けていませんのでキャブレターはマイルドな味わいで有名なSUキャブをセレクト。 余白 5インチ幅フラットフェンダーに細いシッシバーを取り付け、いつものソロシートを合わせてシンプルなスタイルを表現。
ONE OFF製作されたショットガンドラックパイプマフラーもブラックペイントで個を主張せず上手く車体になじんでいます。



低いスタイルを表現するためにリアはリジッドバーを組み、フロントは3インチ、カットしたスプリンガーフォーク。フロントレッグはメッキ仕様でリアはブラックのツートンカラー。レーシーなパターンのAVONタイヤもこのチョッパーを引き立てる影の功労者です。 余白 最近,製作者が気に入っているため装着率が高いオールド・FORDタイプのテールランプ。ステンレスボディなのでベストマッチ。オイルタンクもブラックペイントされ剥き出しになったベルト・ドライブパーツもメタリックなので後方から見ても攻撃的な雰囲気を強く感じられますね。

MAY.2005