1-スポーツスタータンク
2-リジッド加工
3-スプリンガー・カット
4-3インチライザー
5-エイプバーハンドル幅ツメ加工
6-5インチ・フラットフェンダー
7-デュオテール加工
8-ONE OFF・シッシバー
9-ONE OFF・ソロシート
10-ショットガン・テーパードマフラー
11-ミッドコントロールステップ
12-衝撃的桃色塗装



さて,みなさん(←浜村淳調)この妖しげなソフテイル・チョッパーはシックスモーターサイクル・カスタムバイクでは異色中の色モノでありまして、一見しただけで女性がオーナーなのは分かっていただけるかと思いますが、それにしても凄いピンク、いやピンクというより桃色とでも呼びましょうか、目立たず地味に活動しているシャイなシックスモーターサイクルからしてみれば、目を覆いたくなるようなカラーであります。
バイクのイメージに違わずオーナーの女性(女の子ではない)もとても個性的な方でカスタムの注文は「ピンクでハートなキューティーハニー。それでいて渋いチョッパーね。」という訳のわからない内容でありました。最初はこちらとしてもピンクといってもキャンディカラーに代表されるようなビビットなイメージと考えていましたが、よくよく聞いてみると「そんなイメージじゃない、テッシュペーパーのエリエールのような桃色ね。」との返事。やはり女性というものは、身体の違い以上の隔たりが我々男性とはあるように感じられてなりません。
いつもペイントを担当してくれるガンファイターの大堀氏はこのカラーに納得がいかないようで、プロの仕事としてオーナーの注文通り仕上げた後で「自分の中でなにか大事なものを失ったような気がしてならない。」と呟いていましたとさ。
ポイントカラーが特殊ですので残りのパーツはなるだけブラックやクロームのモノトーンに統一してゲテモノバイクにならぬようカラーバランスをとるように努力しました。リアタイヤのリムのみピンクなのもセオリーをあえて外し見る人の意外性を喚起してオモチャぽく見せないためです。
ペイント以外はいわゆるオーソドックスなチョッパーで、車高を低く抑えるためにソフテイル機構を殺しリジッドに、フロントスプリンガーは短くカットしてフォルムを整えています。後はシックスモーターサイクルお得意の手法でまとめ上げました。



スポーツスタータンクにハート・フレイムパターンとでも呼ぶべき模様をペイント。艶のあるブラックにソリッド・ピンクが私的には女郎蜘蛛のようなイメージを醸し出して妖しげに感じられます。
ノーマルキャブに取り付けられたネット・エアクリーナーのアンニュイなピンクが最後のとどめを差していますね。
余白 3インチ・ライザーと幅詰め加工されたミディアム・エイプバーの組み合せで女性でも楽なポジションに。スイッチはフェイク特製のキットで、クオリティの高い逸品。これに艶の抑えたブラックのグリメカ・ブレーキマスターとの組み合せはシックスモーターサイクルの定番になっています。
ベイツタイプライトはブラックベースでリムのみピンク。



エンジンだけ見ると、ブラックとレッドにクロムとワルっぽく感じられるイケテル雰囲気なんですが、大きな丸いピンクの存在で霞んでいます。
ステップとブレーキペダルは操作しやすいようにポイントケースとミッションの間から取り出されるように製作しました。
余白 ブラックにペイントされたオイルタンクとプライマリーケースが渋いイメージですが、コイルから伸びた2本のピンクのせいで180度違う方向性に変化しています。チェンジペダルもステップと距離が近くなるように大きく向きを変えて装着。



5インチ・フラットフェンダーにデュオ・テールランプを半分埋め込むように加工してやや上向きに取り付け。車体とのバランスを考慮に入れたナンバープレート付のほど良い長さのシッシバーとのセットアップはオールドチョッパー・シーンの雰囲気バツグンです。
一番目立つところにある楕円のピンクさえ目に入らなければ。
余白 いにしえのベイツ・スタイルのONE OFFソロシート。肉厚がありその量感たるや内側から弾けそうな勢いの造作。オ−ナ−のことを考えスプリングも付いておりリジッドゆえのハードな乗り味を緩和してくれます。
ここまでくればトコトンやります、ステッチの糸も当然のことながらピンクで統一しました。

FEB.2005