1 -ピーナッツ・タンク
2 -35φ純正ナローフォーク
3 -
21インチホイール
4 -3インチライザー
5 -フェイク・NEWハンドルバー
6 -フェイク・スイッチ
7 -フェィク・メータークランプ
8 -ポッシュ・グリップ
9 -グリメカ・マスター
10-ONE OFF・ソロシート
11-5inch・フラットフェンダー
12-フォードタイプ・テールライト
13-ONE OFF・シッシバー
14-エンジン・サンブラ/ペイント
15-ミクニ・キャブレター



今回、シックスモーターサイクルがソフテイルモデルにナローグライドを組み合わせたこのブラック一色のこのカスタム、なんとバイクの雰囲気からは想像もできませんがオーナーは広島在住の20代中頃の女性なのです。彼女の友人が当店のお客様で(もちろんこの友人も女の子ですよ)その繋がりでベース車両の購入からカスタム依頼までオーダーされたんです。ちなみに当店の社長は広島出身でして、このオーナーのお父様とは同級生だったというオチが付いていました。全くの偶然だったのですが、無神論者の私でも運命的なものを思わずにはいられない今日この頃です。
女性ゆえ、カスタム内容はだいたいお任せ状態だったのですがなぜか、「カラーはゼッタイ黒!」というオーダーでした。男性の場合はスタイルが最初に有りきで次のステップからグリップやハンドルなど細かいパーツにこだわりカラーは一番最後でまあ、どうでもいいというのが多いのですが、これまでの経験では女性はその逆でカラーから入りますねぇ。このあたりは男女の感じ方の差というものが出ていて面白いものです。
カワイイ女の子だから旧車っぽいカワイさ(タイヤのパターンや丸いシッシバーとかタンクのカタチなんかね)とチョッパーゆえの硬派な感じ(車高の引くさハンドルのカタチ、エヴォモーターゆえのマフラーのセレクトなど)が高い次元で融合して総合的にカッコイイものとなっています。
さて少し話題は反れますが、ちょっと心意気のある女の子ならこんなチョッパーをさらりと普通に乗る時代となってきました。以前ならハーレーのチョッパーなら男の乗り物と相場は決まっていたのですが、女性が強い現代そんなステレオタイプのイメージはこれからもっと減少していくこととなるでしょう。そこでこれを読んでいる男性のあなたにこそ考えてほしいのです。旧車は信頼性に欠けるといって新しいモデルを買い、他とはちがう個性ある自分だけのカスタムと言っておきながらメッキパーツで飾り付けしただけ、ハンドル・マフラー・シートを交換しただけのノーマルとシルエットはたいして変わらない、どれもこれも同じような雰囲気のハーレーで男として満足できるのでしょうか。信号待ちで今回のような女性の乗るハーレーチョッパーと並んでしまった時、あなたの自尊心は耐えれるのでしょうか。言い分は人それぞれあるでしょうが、そんな代償行為で本当に納得できるのか否か選択するのは男性であるあなた自身なのです。



クロームの3インチライザーにカタチがカッコイイ「Fake」の新作ハンドルを組み、最近当店ではエヴォ以降のカスタムに好んで装着している「POSH」のホワイトグリップとグリメカのブレーキシステムを合わせています。 余白 またまた使われることになったミニメーターにはハンドルスイッチと同じく「Fake」製メーター・クランプでマウント。アルミビレットで製作されデザイン的にもクールで洗練されているので高年式のカスタムにはとても重宝しています。



ガソリンタンクはノーマルからちょっと変化球的にロートンネル加工のピーナッツ・タンクを選びました。形状的に直線部分のラインがないので柔らかいイメージとなります。反対にカラーはオーナー唯一のオーダーであります虚飾を排したハードなブラック・ペイント一色で、しかも何のエンブレムも付きません。 余白 84〜87年式のエヴォ用35径のナローフォークとトリプルツリーの純正の良さを活かした組み合わせ。それをストローク限界までローダウンして21インチホイールを装着しているので視覚的にかなりの寸詰まり感があります。実際かなり低いのですが、今さらながら彼女の家は広島でもかなりの山奥だったのを思い出しました。



キャブレターはノーマルのままで、エアクリーナーのみメッシュのラウンドタイプに交換。シリンダーヘッドはサンドブラストでナシ地仕上げで、その下のシリンダーはブラックペイントでメリハリを演出しています。 余白 排気系はクローム・ショッガン・テーパードマフラー。旧車チョッパーならもっとショートなマフラー選択もあるでしょうが大柄なエヴォ・モーターならこれで決まりです。



シートは既成品のベイツタイプではなくてONE OFFのステッチライン入りのソロシート。いかにも「一品モノです」という強い自己主張はなく、一見大量生産品みたいに見えますが、よく見ると造りが違うという手間のわりに報われない手法をとりました。シート下にはスプリングショックを装着しています。 余白 リアフェンダーは5インチ幅のフラット・フェンダーにアールのフォルムが強調されたONE OFFのクローム・シッシバーの組み合わせ。それに同じくクロームのオールド・フォードタイプ・ライトをシッシバーの中央に取り付け加工しています。ナンバープレートはフェンダーに直接マウントしています。



FEB.2006