1-74スプリンガー,ディスクブレーキ
2-4.5inchヘッドライト
3-21inchタイヤ、リムペイント
4-3inchパウコ製ライザー
5-エイプバー加工
6-ミッドコントロール
7-ナロー・マスタングタンク
8-S&S-Eキャブレター
9-5inchフラットフェンダー
10-ONE OFF・ハイパイプマフラー
11-キック・キット
12-ONE OFF・ジョッキーシフト
13-ONE OFF・ソロシート
14-ペイント処理多数



う〜ん、低い!低すぎます!このチョッパーは。もはや、ベースがヘリテイジだとかなんてどうでもよいほどにカスタムされたこのバイクのオーナーは東京在住の元バイク雑誌の編集部員であり、仕事柄さまざまなチョッパーをその目で見て養ってきたセンスの持ち主であり、その経験を感じさせるソフテイルチョッパーに仕上がっています。いわゆるアメリカのチョッパーのロー&ロングを地でいくスタイルながら、地方都市大阪にあるシックスモーターサイクルでは表現できない本物の都会のセンスの良さみたいなものが感じられるチョッパーでなのです。
たとえば、なまじ純正リジッドフレームではここまでの低いシルエットは実現出来なかったであろうリジッドバーをセットしたソフテイルフレームの強みを最大限に活かすべく現行の純正スプリンガーよりずっとショートな74スプリンガーを組み合わせ、反対に高くセットしたハンドルバーとの対比によって実際よりも強く視覚的に低さを強調したものになっているのです。
またカラーリングも黒をベースにオーソドックスな赤色との組み合わせではありますが、セオリーどうりの場所だけでなくリムなどにライン処理として表現することによって一味変わったイメージへと昇華させるテクニックも見逃せません。そのようなテクニックでオーソドックなスタイルだけどどこか違うと思わせる全体的に高いレベルで洗練されたカスタムと言えます。
しかしながら、ハイ・パイプマフラーにミッドステップとはいえ、これだけのロースタイルではコーナリングバンクも微々たるものであり、おのずと行動範囲は限られてしまうのですが、東京に生活圏を持ちながらこのようなチョッパーを注文するようなセンスはともかく自己主張の強い目立ちたがり屋のオーナーのことですので現地に持ち帰るなり即効、意外と坂の多い東京の地形を忘れ、繁華街にくり出すのは間違いありません。道玄坂あたりで底を擦っているおバカなバイカーがいましたら、指差して笑ってやって下さいな。



3inchパウコ製ライザーにイージーライダース製エイプバーハンドルをセンターから幅詰め加工を施しブラックペイントしたものをセットアップ。コントロール廻りは、「POSH」のホワイトタイプグリップとグリメカのブレーキシステムを合わせています。 余白 2.2ガロンのナローマスタングタンクにシンプルなフレイムパターンのペイント。1inch径はあろうかと思われる太いハンドシフトパイプにもタンクと同じカラーでグラデーションを施しました。先端にちょこんと付いているノブはオーナーが持ち込んだモノトーン・マーブルシフトノブ。



シリンダーはブラック、シリンダーヘッドはレッドに塗り分けてクロームパーツとのメリハリを表現。このタイプのチョッパーならこれしか無いと思えるS&S製のEキャブをセレクトしてファンネルを合わせています。
マフラーはオーナーの強い希望でONE・OFFのショットガン・ハイパイプでエンドをターンアウト加工。5速キックキットはMade In USAのキックカバーがナロータイプのものを装着。
余白 ショベルタイプのONE・OFFミッドコントロールにワイヤー引きのスーサイドクラッチ式。視覚的に注目度の高いタンクサイド・ハンドシフトはシックスモーターサイクルが考える東京のチョッパーシーンを意識しているんですがどうでしょうか。
東京では少ないと聞くソフテイル・リジットサスに合わせたパイピングの効いたソロシートはONE・OFFです。



74タイプ・スプリンガーフォークに21inch径リムをブラックペイント、さらにレッドラインがスポーティーな雰囲気を醸し出しています。スプリンガー用の小振りなP・M製ディスクブレーキ・キットも「AVON」のベノムタイヤもイメージに合わせて選ばれました。ロー&ロング・チョッパーでスポーティーなイメージというシニカルさが面白いでしょう。 余白 5inch幅のフラットフェンダーに二股に分かれたフォルムのONE・OFFブラケットが目を引くリアスタイル。もちろん、サイドマウント・ナンバーにオールドタイプ・テールランプはイメージ的に外せません。フロントと同じく「AVON」のベノムではありますがナロー・ホワイトリボンも良い味を出しています。

        MAY.2006