1980 FLH

このコーナーは、これまでGALLEYで紹介してきたカスタムバイクのその後を追跡レポートしていこうという主旨で始めました。ハーレーのカスタムというものは決して完成体などなくいつまでたっても終わりが見えてこないイバラの道であります。貴重なお金や時間を費やし改造にいそしむ、そんな人生を棒にふるようなオーナーのカルマの深さを記録に残していきたいと思います。


以前はどちらかというとオーソドックスなスタイルでしたが、オーナーにどのような心境の変化が訪れたのかスプリンガーからガーターフォークに交換されました。しかもネックを思いきり寝かしたロングフォークにチャレンジです。フォークに合わせキングスポーツスタータンクを小振りなスポーツスタータンクに載せ替え、基本カラーのオレンジは弄らずにブルーでアクセントを効かせてあります。変更箇所は少ないのですが、なにせハーレーでもマイノリティな存在のロング・ガーターフォークのインパクトの強さでまったくイメージの違ったチョッパーに変わっています。


フロント廻りはこだわりのパーツ製作では高い評価のある同じ八尾市のサツマサイクルワークス製のワンオフ・ガーターフォーク。70年代ロングチョッパー全盛期のスタイルを彷佛とさせる古き良きデザインではありますが、もちろんパーツの精度は比べ物にはならないくらいに高度なものになっています。が、なにせこの極端にオフセットされたネック角ゆえ走行性能は見た目のようりのヤンチャなもの。おまけにノンロッカークラッチにジョッキーシフトなので危険度はかなり増幅されているもよう。180センチオーバーもある元自衛隊員のオーナーのパワーだけが頼りのホントのチョッパーであります。



小振りなスポーツスタータンクにはベースカラーであるオレンジに花柄のレースを利用したブルーメタリックなパターンペイントで単調さを無くし、ゴールドの縁取りピンストで締めています。全体のパーツセレクトからスタイル、カラーリングに至るまで全く最近の流行りには擦り寄らない、度肝を抜かれるのはけっしてスタイルだけではない硬派なチョッパ−になっております。

SEP.2007