1-F/21インチ
2-パウダーコート/リム
3-エイボンMK-/タイヤ
4-F/16インチ
5-パウダーコート/リム
6-コッカーホワイトウォール/タイヤ
7-74スプリンガー
8-ドラムブレーキ
9-4.5インチ/ヘッドライト
10-パウコ製/エイプハンガー加工
11-ピーナッツタンク/トンネル加工
12-SUキャブ
13-ONE OFF ターンアウトパイプ
14-キックキット
15-ゼロ製/本革シート
16-5インチ/フラットフェンダー
17-ONE OFF シッシーバー
18-ONE OFF ミッドコントロール
19-サイドナンバー
20-ブラックパールマイカ/ペイント



今回の車両はデビュー3年目にして5速ミッションになったばかりのEVOソフテイル。この世には長年、愛着を持てるものがあります。たまに飽きても、しばらくすると必ずまた気になってしまう。ちょっとカッコつけて言うならば、「永遠のスタンダード」とでも表現できましょうか。もちろん、ハーレー・ダビッドソンの長い歴史からすればソフテイルは新しいモデルではありますが、しっかりと「これからのスタンダード」を感じさせてくれるものがあります。
過去、これまでに造られたソフテイルカスタムは無数にあり、まだ見ぬものも含め、一生かかっても見れないほどのバリエーションがあります。ここまで多い理由はやはり、それだけデザイン的にも性能的にも高い次元で、すぐれたものであったということでしょう。カスタムするうえで、そんな膨大な数のサンプルの中から究極のオリジナルを表現するのも楽しいし、最もポピュラーなモデルを選び、それを自分なりに手を加えるのもまた楽しいものです。
また、ビンテージやハイテックといったイメージには縛られないのでカスタマー達がいくらインスピレーションを駆使しようとも使い尽くされることがないので、無限の可能性があるというのも魅力のひとつであると言えるでしょう。
シックスモーターサイクルとしては、ソフテイルの持つシンプルで力強いデザインワークや現在の流行では置き去りにされた美しいディテール、そしてその上に軽く散りばめられたビンテージ的なポップなセンス。流行よりシンプルさを重視して造られたパーツなどスタンダードを感じさせるにふさわしい手法を取りました。
一見堅牢そうに見えて、どこか人間味があり、お洒落なイメージなどとは隔絶された位置にあるところも渋い。そういうカッコ良さを期待しないところにカッコ良さを発見する、そんなアマノジャクさも楽しいものです。



ハンドルは軽く幅詰め加工を施したパウコ製ミディアム・エイプバー・ハンドル。オールドチョッパーを感じさせる程良い高さで、レバー類も先尖りのシンプルなものをチョイス。もちろんスイッチもオールドレプリカの小型タイプを使い、配線はパイプの中通しで見た目もスッキリと処理します。 余白 スプリンガートップには当店が開発しました、テレスコ幅のライザーなら何でも装着可能な万能トップティーを使用。自信作ではありましたが、思ったほど反響がなく世間様とのギャップに苦しんでおります。ライザーはあえて、ノーマルショベルタイプを選び、渋いイメージを表現しています。



ピーナッツタンクは取り付け位置をじっくり吟味してマウント。タンクの高低差や前後位置でバイクのイメージがガラリと変わるので、製作するうえでここはじっくり時間をかけたいところです。ペイントはオーナーの車と同色のブラックパールマイカをベースにアイボリーのライン入り。タンクに添ったアールのラインがなんともノスタルジックな雰囲気を演出してくれます。 余白 シリンダーのみブラックペイントされたアルミ地エンジンは吸排気系のみ手を入れます。キャブはSUを、マフラーは見栄えを考慮してワンオフしたツヤ消しブラックのターンアウト・ドラッグパイプ。ミッドコントロールペグやキックはこのタイプならお約束。全体的に光りモノを極力廃してワイルドなイメージを狙っています。



ベース車両がFLSTなので元はグライド・フォークなのですが、ここは奮発して社外の74スプリンガー・フォークを奢ります。これが有るのと無いのではイメージが大きく変化するので値段も含め選択に悩むところですが、ベースが安価な低年式のEVOだったので、限られた予算の中でも十分クリアできるものでした。 余白 クラシックなパターンのホワイトウォール・タイヤに合わせて、5インチ幅のフラットフェンダーの位置を決め、丸棒から造りあげたちょい長めのシッシーバーを合わせます。フレームとタイヤそしてフェンダーのきれいなラインが決まればリア廻りは完成です。後は好みでライト関係などをチョイスすれば良いだけですからね。

        OCT.2007