1-74スプリンガー,ローダウン加工
2-ミッドステップ&シフト
3-S&Sキャブレター
4-2.2ガロンマスタングタンク加工
5-ELライト2連メーター,タンク埋込み
6-エイプバーハンドル加工
7-青色H4バルブライト2連装
8-アイアンコブラシート
9-2in1コレクトマフラー
10-ホワイトウォール,ベノムタイヤ
11-自家塗装

VIBESなどのミーティング写真でみなさんお馴染みの1996年式のソフテイルチョッパーです。特に2000年の高知県のバイブスミーティングで車高の低さゆえ,会場の入口で砂利に埋もれてしまいスタッフに押してもらっていたイメージが私には強く印象に残っています。
スタイリングのイメージはコンパクトなチョッパーにホットロッドやハイボーイのスパイスをミックスしたもの。
ホットロッドチョッパーではジェシージェイムズに代表されるハイテク系が王道ですがこのバイクでは,あまり本気にならず,気軽に雰囲気を楽しめるようなカスタムになっています。しかし,S&Sキャブに2in1のコレクトマフラー,アンドリュースのハイカムなど走りのポイントは,ちゃんと押さえてあります。
スイングアームはリジット,74スプリンガーのロッカーアームを逆さに取り付けることで地面とフレームの間には拳も入らないほどローダウンされています。
しかし,驚くべきことは,オーナーはシートもないような超ローダウンチョッパーであるにもかかわらず,このバイクをツーリングのみならず日常の足として愛用しているのです。この6年間で走行距離は15万キロを軽く超えています。まったく地球を何周すれば気が済むのでしょう。
ベース車も分からないようなカスタムでもガンガン走るそのガッツは,ぜひ見習いたいものです。
しかし,後先考えずに突っ走るので,箱根の峠道でシャコタンゆえに,曲がりきれずに死にかけたことはオーナーの精神に大きなトラウマを残しました。


2.2ガロンのマスタングタンクをフレームのやや後方の位置にハイマウント。
オーナーがローライダーの2連メーターが好きだということでスピードとタコのELミニメーターを埋め込んでいます。このメーターは文字盤が青く光るタイプで暗闇の中で,青く浮かび上がる2連メーターはたいへんカッコイイものです
ブラックベースにホワイトライン入りのレッドフレイムペイントはホットロッドが大好きというオーナーの自家塗装。カラーリングは直球勝負,ロッドテイストの定番カラーで決めました。
ハイパワーイメージで取り付けたS&Sキャブには,エアクリーナーカバーは取り付けていません。
ヘッドライトは美しい砲弾タイプの縦目2灯をセレクト。このバイクのチョッパーイメージに大きく貢献しています。
また,この仕様にすることでフロントタイヤとエイプバーハンドルまでの間延び感を効果的に防ぐことができました。
ライトには青色のH4キセノンバルブを使用、タンクマウントされたELメーターと合わせてホットロッドのネオクラシカルイメージを強調しています。
スプリンガーフォークのスプリングTOPに装着されているスパイクナットはオーナーの趣味で,ここだけではなく車体の様々な位置にバッドイメージを感じさせるアクセントとして取り付けられています。
ソフテイルカスタムベースなのでメッキとブラック塗装されたエンジンをより効果的に引き立たせるためにシリンダーを真っ赤にペイント。シックスモーターサイクルではチョッパーのバッドテイストを感じさせる手法としてよくシリンダーを赤色にします。単純なペイントではありますが見た目のインパクトはたいへん高いものになるのです。
スイッチはノーマルのコンソールまわりを利用したもの。イージーライダーの劇中のパンチョッパーでも似たようなスイッチカスタムを見る事ができますね。
フリスコスタイルをイメージさせるミッドコントロールはショベルのステップ部品を流用して,プライマリーケースに直付けされたもの。蹴り上げるようなシフト操作が実に荒々しくカッコイイのです。
オーナーが言うところのアイアンコブラシート。このバイクを見た人が誰でも驚くシートです。正確にはシートベースとリアフェンダーが繋がったもの。このアイアンコブラシートでオーナーは何万キロも走破してきました…。
タイヤが剥き出しのホットロッドのハイボーイのようなスタイルをイメージさせるために幅の狭いボブフェンダーを加工しました。フェンダーを固定しているバーを中心にしてアイアンコブラシートを持ち上げることができ,整備性は高いものになっています。
シートとフェンダーがスチールなのでペイントスペースを広くとることが可能で,シートからテールにかけて流れるようなフレイムラインが大胆にペイントされています。