中国道美作インターを降りて、湯郷方面に向かうこと数分、予約していた国道沿いにあるカジュアルレストラン「ポナ・ペティ」にて昼食をとった。一見、女性に人気があるという事前情報の通りの清潔感あふれる明るい佇まいのレストランであったが、入口横にオーナーの愛車のリジッドショベルがメニューサインと一緒に飾られているあたりに、お洒落なカジュアルさをレストランのメインイメージにしていても、オーナーの男として最後に残された砦的なアウトローさを如実に表現しているように思われた。
オーナーの心の奥底はともかく、写真の食いっぷりからも解るように、とても美味しいランチであったが、いささか皆の表情が硬いのは、もちろん後に控える「シックスじゃんけん」の影響である。我々はせっかくの美味しい食事も心の底から味わえない業悪な十字架を背負って走っているのだ。


これが例の「シックスじゃんけん」の様子。カメラマンは一足先に危機を脱したメンバーだが、それまでの緊張と衝撃の連続のあまり有名なノルマンディの戦争写真のように画像がブレているところが「シックスじゃんけん」の臨場感を見事に捉えていると思う。
ヤラセでは決して表現できない、演技ではない彼らの苦渋の表情をとくとご覧あれ。人は極度の緊張を無事に抜けるとその精神的ブランクのあまり意味もなく叫んだり笑ってしまうことが解るはず。写真の赤いシャツに黒い帽子のアゴヒゲの彼はシックスでは貧乏神と呼ばれているのだが、実はこの時負けても支払うべき金が無かったという恐るべき貧乏神だ。この時は勝ったから良かったものの、もし負けていたらどうしていたのだろうか。
ともあれ、今回の残念な2人は頭を抱えているワイルドな兄さんと先程、死亡フラグが立っていたお調子者の兄さん。居合わせた従業員のお姉さんも、「シックスじゃんけん」のあまりの騒ぎっぷりに困惑の表情を隠せない様子。その節は大変失礼を致しました。この場を借りて遅ればせながら謝罪致します。


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