1-ハードテイル加工
2-74スプリンガー,21インチタイヤ
3-F,Rドラムブレーキ
4-1,5インチオープンベルト
5-ミッドコントロール
6-ロッカークラッチ,ジョッキーシフト
7-SUキャブ
8-エイプバー加工
9-フラットフェンダー,デュオテール
10-ワンオフマフラー
11-ラウンドオイルタンク
12-マスタングタンク
13-ゴールドフレイムライン,ペイント

このチョッパーは「つくりの良いスタンダード」をコンセプトに身長が190B近くもあるオーナーの体格に合わせて製作しました。
1978年のショベルをベースにフレームをリジット加工。フロント21インチ,リア16インチにスプリンガーフォーク.前後ドラムブレーキというようなチョッパーの定番といえる組み合わせで,変わったことをやってみようとか造作的に凝ったパーツはあえて使用していません。シックスモーターサイクル流のスタンダードなチョッパーイメージを追求したカスタムとなっています。
写真で見るかぎり車格に対して高すぎるのではないかと思われるハンドルは背の高いオーナーが乗ると普通のエイプバーハンドルのポジションとなります。
カラーリングもブラックを基調としたもので,またすごいスタイルでもないので,けっして目立つバイクではないかも知れません。しかし,ひとたび細部に目を移すとボルトやステーの造作,取り付け方法,布配線を使用した電装系の美しさなど,心血を注いで手を加えているのが理解できます。
例えば,ハンドルだけでも既製品を幅つめ,グリップエンドの角度の変更などの加工が施され,製作者のイメージするカッコいいハンドルに変身しています。
むやみに人と変わったバイクを造るのではなくて、昔の手法でもこのやり方がベストだと思えばとことん突き詰めてみる。それが,いいものだったらどんどん真似して、一番優れていると思えるものをスタンダードとするのがシックスモーターサイクルの考え方です。


ブラックベースのマスタングタンクにはエンド部分にパープルがアクセントに加えられたパールゴールドのぼかしフレイムペイント。
ブラックだけのシックなカラーだけに,このタンクの美しいフレイムペイントがより効果的に映えて,このバイクの見せ所にもなっています。
シックスモーターサイクルではこのような塗装は腕の良いペイントショップと提携しているのですが,オールドチョッパーから同じ大阪のHead Bllowの製作するハイテクチョッパーまで手掛け,すばらしいセンスで我々の期待に答えてくれます。
キャブはアイドリングの低回転の良さとキックでの始動を重視して定番のSUキャブに。編目状のエアクリーナーも個性を主張しすぎない良いデザインのものを。
フレームにきっちりとおさまったラウンドオイルタンクもナックルやパンのノーマル装備のパーツでチョッパーでもそのまま使用され,ソフテイルでも残っていますね。
フロントエキゾーストパイプが旧車のようにフレームの外側を美しいアールで通るようにワンオフされているのもシックスモーターサイクルの定番でこだわりでもあります。しかも一見同じようなマフラーでもバイクを並べて比べるとアールの曲がり具合がそれぞれ違っていて手造りの良さが感じられます。
1次ドライブは1.5インチのオープンベルトにロッカークラッチ,チョッパーならばコレというぐらいのジョッキーシフト仕様。シフトのジャマにならないよう点火コイルはエンジンの間に移されています。
ロッドテイストの流れでタンク横に長いシフトレバーを持ってくるのが流行りですが,以前はチョッパー乗りはみんな好んでこのジョッキーシフトにしていました。
国産バイクライダー達からは,お尻をボリボリ掻いているようで変と言われているようですが,馬に鞭をくれてどんどん加速しているエキサイティングなスタイルを感じさせるようでカッコいいと思うんですけどねぇ。
タイヤの幅に合わせてフラットフェンダーも幅つめ加工が施され,それに合わせて,ほど良い長さのシンプルなシーシーバーを装着。これもまた定番のデュオテールを斜め上に向けてマウントできるように切断加工。ソロシートも装飾のないあっさりしたものですがパーツのコーナーで解説したことのある例のシートです。
このバイクはシックスモーターサイクルで製作されたチョッパーの基本ベースをそのまま前面に押し出したものです。いつも同じようなバイクを製作しているようですが,ワンパターンが逆に個性を感じさせることもあるのです。