明け方、パラパラとテントを叩く雨音で目が覚めました。やはり、天気予報のとおり雨模様な1日になりそうです。私の甘い期待は頬を濡らす冷たい雨水によってあっけなく消え去りました。おまけに追い討ちをかけるように昨日の晩よりも気温が低く、5月下旬とは思えぬ冬の雨のような寒さです。雨脚が強くならないうちにテントをたたみ、うつ病のような気分でブース内の掃除を済ませました。7時過ぎになり、この天気じゃあまり期待ができないかなと思っていましたが、ふと気になり入場ゲートに向かってみると、なんと例年どおり入場待ちの行列がどこまでも続いているではありませんか。霧雨の中、チョッパーで参加するツワモノの姿もあります。やはり、A-DAYはこうじゃなくてはと今迄の諦めムードが吹っ飛んだ瞬間でした。


悪天候のため、開場を30分繰り上げるとのアナウンスがあり、開催時間が早まりましたがシックス・ブースでは雨のために手間取り思うように開店作業が進みません。ブルーシートで仮設の屋根を作り少しでも雨をしのごうと必死です。今回、シックスブースにはリンクも貼っている革製品の専門店カクタスさんと私個人の私物を販売するためのスペースが設けてありました。ラグマット敷きの販売台がカクタスさんのスペース、中央の衣類やバイクパーツが並んでいる場所が私のスペースです。
最近のフリーマーケットやスワップミートでは専門の業者が多く個人出店が少なくなりました。利益重視のプロショップゆえ、どうしても物の値段が高い相場で決まってしまい、東京や大阪の店舗と大差さない価格になっていると聞きました。今回、私は素人のスキモノ同士でコミュニケーションをとりながら掘り出し物を売買するといったスワップミート本来の姿を再現できたらいいな、という考えでシックスブースに間借りしたのです。カクタスさんも普段お店には並ばないようなサンプル品やB品を並べていました。実際、私は忙しさのあまり勢いだけでレアパーツと呼ばれるような貴重品を考えなしの捨て値で提供、しかも計算間違いやサービスと称してタダで渡してしまったこと多数。運良く、シックスブースに立ち寄ったマニアな方は本当にラッキーだったと思いますよ。
とにかく降りしきる雨の中 、A-DAY の開始です。


さすがに晴天時とは勝手が違うため、出だしは例年よりも客足が遅く感じられましたが、シックス・ブースにもパラパラと人が集まり始めました。でも、濡れるのが嫌なため決して広いとはいえないブース内に12人からなるスタッフがたたずんでいるので、お客さんが来ると全員の視線が集中するので奇妙な雰囲気がりましたね。しかし、それもほんの最初だけで次から次へとお客さんが寄ってくれるので、あちらこちらで接客が始まり自然とくだけた雰囲気へと変化していきました。特に今回は雨という条件なのでわざわざ出向いてくれたお客さんのために最初からパーツは激安で販売しましたので午前中は目の回るような忙しさでした。



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